ドッペルドミナントとは (覚え方)

まず、ドッペルドミナントとは何か?です。
ドッペルドミナントは「ダブルドミナント」とも呼ばれます。
どちらも、直訳すれば「二重のドミナント」という意味になります。
つまり、Key=Cの場合、まずトニックCに対するドミナントGがあり、
そのドミナントGに対する、さらなるドミナントがDです(※Dmではありません)
ドミナントに対するドミナントだから、「ドッペル(二重の)ドミナント」なんですね。
ドッペルドミナントは「トニックコードの全音上のコードをメジャーにしたもの」とすると覚えやすいです。
ドッペルドミナントを使った曲
ドッペルドミナントという言葉は知らなくても、曲の中で、だれでも一度は聴いていると思います。
特徴は、「明るい浮遊感」です。
「空も飛べるはず」/ スピッツ
ドッペルドミナントといえば、「空も飛べるはず」というほどドッペルドミナントを使った曲として有名です。
【1:28部分の「空も~飛べ~るはず~」がドッペルドミナントです】
【Key=C】
F / G / Em / Am /
D // G
ドッペルドミナントのところで、パッと明るい雰囲気になります。
普通なら、サブドミナントのFになりそうな所で、ドッペルドミナントのDが使われています。
「Let It Go ~ありのままで~」/ 映画『アナと雪の女王』
「ありのままで」を聴いていると、Aメロの中盤と後半で2回ドッペルドミナントが登場します。
こちらの動画では、AメロからBメロへの展開部分ギリギリでドッペルドミナントを聴くことができます。
【(Bメロの直前)0:39部分の「このままじゃだめなんだと~」の「~」がドッペルドミナントです】
Aメロ 【※簡単に、Key=Cで表しています】
Am / G / Dsus4 / D / →(BメロのGへつながる)
こちらは、ドミナントのGになりそうな所で、ドッペルドミナントのDが使われています。
このように、Aメロ最後の部分にも、Bメロへの架け橋のように、ドッペルドミナントが使われています。
まとめ
- ドッペルドミナントはトニックの全音上のⅡmをメジャーにしたもの
- ドッペルドミナントの特徴は、「明るい浮遊感」
- 代表例は「空も飛べるはず」
ドッペルドミナントは、他にも、ジングルベルにも使われていたりします。
聴いていると、聖なる雰囲気を出したい曲に合いそうな気がしてきました。
ⅡmをメジャーのⅡにしただけの「ドッペルドミナント」と覚えておけば、どこかで使えるかもしれません。
もちろん、ドミナントなので四和音のⅡ7でも使えます。
以上、『空も飛べるはず』『Let It Go~ありのままで~』に学ぶ「ドッペルドミナント」とその意味でした。